リスク、戦略、人的資本の領域におけるグローバルリーダーのマーシュ・マクレナン(NYSE:MMC)は本日、AI を活用したサプライチェーンプラットフォームであるSentriskの機能強化を発表しました。クライアントが直面する様々な輸出入上のリスク要因を迅速に評価し、サプライチェーンリスクを管理するための戦略的意思決定を支援します。
Sentriskは、サプライチェーンマッピングAIや地理空間衛星画像などの先進技術により、クライアントのサプライチェーンを包括的にマッピングし、多様なリスク要因に対する評価をすることで、保険適用範囲の最適化を実現します。この新たな機能は、サプライチェーンの階層、製品や部品の種類、個々のサプライヤーとの関係に応じて変化する貿易政策をモデル化でき、クライアントは様々なタリフ(関税)シナリオの影響を定量化し、即座にサプライチェーンのリスクを管理することが可能です。
マーシュジャパン 代表取締役社長の中西主は次のようにコメントしています。
「グローバルな貿易政策が大きく変化する中、国内外で共通して、企業はより一層、強固な業務回復力の構築が求められています。そのためには、サプライヤー、そしてサプライチェーン全体において、貿易政策の変化がどのような影響を及ぼすのかを多角的に把握する必要があります。Sentriskにより、クライアントは潜在的な関税に対するエクスポージャーを定量化し、サプライヤーからの価格上昇を予測しながら、持続可能性の高いサプライチェーン戦略を策定 し、変化する規制に対するガバナンスも強化できます」
マーシュ・マクレナンが4月16日に実施した、リスクやファナンスのシニアリーダーを対象とした調査によると、74%がサプライチェーンに対する可視化が限定的であると回答しました。しかし、Sentriskプラットフォームにおける12万件を超えるサプライヤーを分析した結果、企業はサプライチェーンの上流で重大なタリフ(関税)リスクに直面しています。例えば、多くの企業は、中国からの商品について、現在可視化されているリスクの150倍もの隠れたリスク要因を抱えていることが明らかになりました。
サプライチェーンの可視化の欠如は、企業を関税関連の重大なリスクにさらすだけでなく、隠れたシングルソースサプライヤーの危険性も浮き彫りにします。このようなサプライヤーは、セキュリティ侵害の発生時や、関税コストの増加を理由に企業が取引を停止した場合、生産を停止したり業務に深刻な混乱を引き起こしたりする可能性があります。Sentriskの分析によると、企業の65%が事業の運営に不可欠な製品や部品を提供するサプライチェーンに、少なくとも1つの隠れたボトルネックを抱えていることが判明しています。