CBI保険( Contingent Business Interruption Insurance /構外利益保険 )は、自社の事業に影響を及ぼすサプライヤーや委託先、物流拠点などで事故や災害、操業停止が起きたときに、その影響で自社の生産や納品、売上に支障が出た場合の損失に備える保険です。自社で直接事故が起きていなくても、サプライチェーン上の操業停止が自社事業に波及した場合に備えられる点が特徴です。
一方、BI保険(Business Interruption Insurance)とは、自社の工場や事業所などで火災や自然災害、設備事故などが発生し、事業中断によって生じた損失に備える保険です。BI保険は自社内で起きた事故による損失、CBI保険はサプライヤー起因の事業中断損失を主な対象とします。
近年、CBI保険への関心が高まっている背景には、自然災害の激甚化、地政学リスクの高まり、サプライチェーン上でのサイバー攻撃、物流の混乱などがあります。実際にサプライヤーの操業停止や供給遅延が自社の生産ラインの停止や売上損失に結び付いた事例は報告されており、サプライチェーン上流での中断事象が事業に与える影響は無視できない水準だといえます。日本でも、東日本大震災をはじめとした大規模自然災害、サイバーリスクの高まり、突発的な特定原材料の供給途絶などを受け、CBI保険への関心や検討が進んでいます。
CBI保険の手配が難しい理由の一つは、補償の対象が自社内の事故だけでなく、サプライヤーや物流拠点など自社外の停止にまで及ぶため、リスクの把握と説明により高い精度が求められることです。
保険会社に補償対象として検討してもらうには、主要サプライヤーへの依存度、代替が難しい工程や拠点の有無、地域や生産拠点の集中状況、事故や停止が発生した際の財務的な影響範囲などを、客観的なデータで示す必要があります。
マーシュの分析では、企業の65%が、サプライチェーン上流において特定の供給元への依存という把握しにくいリスクを抱えています。特に製造業やテクノロジー業界では、CBIは重要リスクの一つとして認識されています。また、サプライヤーの可視化が十分でない場合、保険会社は引受審査をより厳格に行う傾向があります。結果として、補償条件、支払限度額、保険料に影響が及ぶ可能性があります。
CBI保険の引受審査では、主に次のような項目が確認されます。
Sentriskにより、リスク評価や引受に資する情報の整理について、次の4つの面からお客様を支援し、CBI保険の手配を円滑にするお手伝いをしています。
上記のような特徴により、Sentriskはより手厚いCBI補償の確保、更改交渉の円滑化、根拠あるリスク移転の意思決定に貢献します。Supplier+レポート:重要サプライヤー、拠点、実施できる対策を、「保険会社に提出できる形」で文書化します。規模と実績: 複雑な製造業のサプライチェーンなどを含む15業種・750社超で活用され、200万件超のサプライヤー拠点データを分析した実績があります。
過去にサプライヤー起因の事業中断を経験したA社では、保険更改の際にこれまで以上に厳しい審査への対応が求められていました。サプライチェーンにおけるリスクの影響範囲とその管理体制について、より広範かつ分かりやすく保険会社に示す必要がありました。
そこでA社はSentriskを活用し、同社のサプライヤーネットワーク全体を可視化しました。直接取引先を起点に、Tier2、Tier3を含む2万社を超えるサプライヤーを特定することができました。
この評価により、特定の地域への複数サプライヤーの集中、供給停止や遅延のリスクが高い拠点の特定に加え、自然災害や地政学リスクが同社の事業に影響を及ぼす可能性が明らかになりました。これにより、A社は重要サプライヤーへの依存関係の可視化や、サプライチェーンリスク管理の改善を進めることができました。これらは、適切なCBI補償の確保に役立ちました。
Sentriskの活用実績は、15業種・750社以上の組織にのぼり、200万件を超えるサプライヤー拠点を分析してきました。これにより、自社に関連するサプライヤー間の依存関係、リスクの集中、事業中断(BI)に影響がおよぶ可能性を把握しやすくなり、更新交渉をよりスムーズに進めることができます。